慢性胃炎から胃がんへ
ピロリ菌の見過ごせないリスク
ピロリ菌、正式には「ヘリコバクターピロリ」(=Helicobacter pylori)といいます。
多くは幼少期に感染し、感染源は井戸水や湧水が有力とされますが、証明はされていません。ピロリ菌、最大のリスクは、慢性持続性に感染した結果、胃炎が生じて早期胃癌の発生母地となる(=胃癌になりやすい)ことでしょう。
その他に、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの原因にもなります。ひと昔前、胃癌や潰瘍からの出血で、夜な夜な病院に駆けつけたものですが、ピロリ菌除菌治療の広まりで、今ではその機会は激減しています。

それでは、どんな方がピロリ菌の検査を受けたら良いのでしょうか?
検診などで、ピロリ菌による慢性胃炎が疑われた方はもちろんですが、
それ以外に、
①小さい頃,井戸水や湧水で育った方
②親族にピロリ菌除菌治療を受けた方や,
胃癌の患者さんがおられる方
③みぞおちがシクシク痛むなどの症状がある方
は、検査をおすすめします。

ピロリ菌の検査とは?
胃カメラを用いるもの(PCR法、生検法、迅速ウレアーゼ試験など)や、
胃カメラを用いないもの(尿素呼気試験、抗体検査、抗原検査など)があります。胃カメラを用いない方が楽ですが、もし陽性で除菌療法に進む場合には、胃カメラで慢性胃炎が認められる方が保険適応となり、結果胃カメラが必要になります。

まとめ
ご心配の方は、まず来院していただき、医師と相談の上で、どのような検査が好ましいか決めていきましょう。
記載者:院長 堀川洋平